ひとり暮らしを始めるあなたに贈る手紙~いつでも帰っておいでね~
高校、大学、就職、それぞれの目的のため、親元をはなれる時期がきました。
私自身は家を出たのが23歳と遅く、両親とも不安というよりは、やれやれといった雰囲気でした。
けれどスポーツのために進学先を選んだ場合などは、15歳で親元を出ることになります。
まだまだ子どもだと思っていたのに、思いがけなく早くやってきてしまった別れ。
見送る親も、旅立つ子どもも口には出せない不安があると思います。
それでもお互い、覚悟をもって決めたこと。
ならば近くで見守る人間は、やわらかな言葉でエールを送ります。
ご両親はきっと、「イヤになったら帰って来い。」なんて簡単な言葉はかけられないでしょう。
でももし自分の子どもだったら?
辛いことがあったらいつでも帰っておいで。
そう思う気持ちが、心のどこかにあってもおかしくない。
だから今回は無責任な親せきや近所のおばさんとして、なごりおしく見送る手紙にしました。
だって、なんだか私もさびしいのです。
明日からもう、会えなくなるなんて。
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高校生の旅立ちに
高校生でのひとり立ちは、寮であったりとまだ食事などの心配は少ないもの。
高校生活を十分楽しむことができそうです。
自分の道や夢を見つけることも、これから。
元気でがんばってね、を送ります。
タカシ君
入学おめでとうございます。
学校が決まれば寮での生活になるとは聞いていましたが、いよいよ新生活のスタートですね。
これからは楽しい高校生活が待っているのでしょう。
とは言っても、急に一人前になってしまうなんてと、おばさんはさびしい気持ちでいます。
これまでタカシ君をしっかりと育ててきたご両親とはちがい、いいところばかりを見てきたからでしょうか。
毎日学校へ行く姿がもう見れないのかと思うと、もう少し近くで成長を見ていたかったと思ってしまいます。
でもこれからは夢にむかってがんばるあなたを応援しつつ、また元気な顔を見れるのを楽しみにしていますね。
体を大切に、いろんな経験をしてください。
ハナコおばちゃんより
大学生・専門学校生への旅立ちに
1人暮らしを始める人も多く、学校だけでなく、生活すべてが新しいことの連続。
思わず口うるさくなってしまいそうな気持ちは押しこめて、元気で楽しくすごしてほしいと伝わるようにしました。
ヨウコちゃん
入学おめでとうございます。
春からは1人暮らしを始めると聞き、もうそんな年齢なのかとしみじみしました。
自分だけのおうちや新しい学校のこと、すべてがとても楽しみですね。
新しいことばかり、最初は少し忙しいかもしれません。
けど焦らず少しずつ、いろんなことに慣れていってくださいね。
きっとご両親もいつでも助けてくださるのだとは思いますが、これからはますます健康第一。
体を大切に、毎日を楽しくすごしてください。
また元気な顔を見られるのを楽しみにしています。
ハナコおばちゃんより
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社会人への旅立ちに
社会人ともなれば、うかれてばかりもいられないひとり暮らし。
自信を持って新生活をスタートできるような内容にしました。
トオル君
就職おめでとうございます。
ついに親元を離れ、一人暮らしも始めると聞きました。
いよいよ本格的な自立なのかと、成長を見てきた私も胸にせまるものを感じます。
これまであなたを大切に育ててきたご両親はなおのことでしょう。
けれど近くにいたぶん、あなたの素晴らしさはみんながわかっていること。
きっとご家族も不安や心配より、これからを楽しみにしていらっしゃることと思います。
大きな翼をはばたかせ、自由に空を飛ぶあなたを、これからもずっと応援しています。
体に気をつけてがんばってくださいね。
ハナコおばちゃんより
世間はこわいところだけれど
もし自分の娘たちがひとり暮らしをすることになり、それを見送るときがきたら。
どんなにしっかりした子に育っていても、私はきっと心配でたまりません。
けれどだからといって、ご両親に心配をかけないようにとか、世間はこわいところだから気をつけろとか、他人が言ってはいけない気がするのです。
若い彼らはたくさん失敗をして、痛い思いもしながら学んでいきます。
それでいいじゃない。
傷つく彼らを見ているのはつらいけれど、そうして強くなっていくのです。
だから手紙は、前向きな書き方にしました。
ただ、楽しむためには健康が不可欠。
せめてこれだけはと、それぞれにひと言そえました。
※ 入学のお祝いメッセージはこちら。
小学生から大学生まで、みんなに訪れた春を祝います。
入学おめでとう~それぞれのステージに立つあの子たちへの手紙~
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