万物の力あふれる小満に~5月の下旬、友人に送る手紙~

もともと夏が好きだからなのでしょうか。

この時期になると、空を見るだけでワクワクします。

青さを増した空はエネルギーにあふれているようで、力が湧いてくるような感じがするのです。

文字にするとなんだかカッコいいですが、おそらく理由は単純。

花粉症から解放されることで体が元気を取り戻し、気分が高揚しているのでしょう。

だとしても、この季節に感じるエネルギーは、私にまで等しく力を与えてくれます。

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暦は二十四節気のひとつ、小満。

万物の成長するエネルギーが、天地に満ちあふれる時期なのだそうです。

ああやっぱり。

自分がひとつの生き物として、自然界とシンクロできたうれしさに思わずヘラヘラ笑ってしまいながら、思い浮かべるのは大切な友人たち。

みんなも元気をもらっていたらいいな。

私が感じているように、わけもなく幸せな気持ちになっていたらいいのにな。

そんな思いを手紙にしました。

東京に住む友人には同じ季節を分かち合える喜びを、北国に住む友人には、待ちに待った太陽の光を、心ゆくまで楽しんでもらえるようにメッセージを書きました。

 

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あなたにも届け大気のエネルギー

ジミニーさん

空が青いだけで幸せな季節が来ました。

この時期って、どうしてこんなにワクワクするのでしょうか。

もしかしたら私は、毎年同じことをジミニーさんに話しているかもしれません。

花粉症から解放されてうれしいとか。

大好きな夏が来るだとか。

興奮していて覚えていないのですが、毎年同じような気持ちになるし、そうしたら私はジミニーさんに話さずにはいられないだろうから。

きっと毎年お騒がせしているのでしょうね。

それにしても根拠のない高揚に、おかしなガスでも発生しているのではないかと思っていたのですが、二十四節気では小満という時期にあたるのだそうです。

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なんでも万物が成長するエネルギーが天地に満ち始める時期なのだとか。

どうりで力があふれてくる感じがしたと、今年もまた同じような手紙をジミニーさんに書いています。

さすがにジミニーさんは私のように単純ではないと思うのですが、それでもよいお天気のもと、すがすがしい気分であるといいな、と思っています。

忙しさや気温の変化にふりまわされたりしたけれど、ちゃんと自然は失った力をチャージする時期も用意してくれていて、こうして夏の暑さにそなえるのかと。

1人で納得しています。

寒い時期は警鐘を鳴らすような節目が多かったけれど、こんな節目もあるのかと、古代の暦を味わっています。

もし覚えていたらジミニーさんも、きれいな朝の空気をたくさん体に吸収して、お仕事にむかってくださいね。

これから梅雨に入るまで、1年で1番快適な時期がきます。

学校へ出かける娘が、「ずっと5月ならいいのに。」と言った言葉に思わず、「ほんとだよね!」と深く同意したのですが、まだ10歳にも満たない子どもでさえ、気持ちのよさが言葉になってこぼれるような季節。

たっぷりと力をもらって、日々のエネルギーにしましょうね。

気持ちのよい季節のあいだに、またお手紙書きます。

 

ハナコ

 

 

ライラックは咲いていますか?

ハンバートさん

大通公園のライラックは、そろそろ咲き始めていますか?

実際に見たことはないけれど、この時期になると、あちこちで見かける札幌のライラックの写真を、毎年とても楽しみにしています。

ハンバートさんの通勤路ではないものの、あなたはこんな花の咲く街で生活しているのかと想像しながら。

ビアガーデンはまだでしたね。

それでも休日になれば、ビール片手に気持ちよさげに、日向ぼっこでもしているのかしら。

そんな話をしていたら、「ハナコも遊びに来たらいいじゃない。」って笑われてしまいました。

そう、本当にうらやましくて仕方ない。

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短い夏は、雪に耐えたごほうびなんだとあなたが言うのは、もっともだと思うのです。

まだ写真でしか見たことのない札幌。

春から秋にかけては、本当に神様からの贈り物みたいに美しいのでしょう。

まだ私はふらりと遊びに行けそうにはないけれど、きっといつか、必ず行くから。

しばらくは私の分も、青空と花を満喫していて下さい。

桜が咲くまでは、季節がひとつずれていたような北海道も、いよいよ足並みをそろえて春から初夏へ。

この時期は小満と言って、植物が成長するエネルギーで大気が満たされるのだそうです。

すごいね。

だからこんなにもワクワクして、北海道にまで行きたくなるのかと納得しています。

「ハナコは来たって、花も見ないで団子ばっかり食べてるよ。」なんて憎まれ口も、元気な証拠ってことにしてあげます。

寒かったものね。

生命のパワーをたくさんあびて、いよいよ訪れる夏を楽しみましょうね。

そうそう、北海道には梅雨もないんでした。

私たちがさわやかな5月に別れをつげ、ジメジメ過ごすあいだも、あなたにはまぶしい光が降りそそいでいるはずです。

自然からの贈り物を、たくさん受けとってね。

きままな休日ののんきな写真、また楽しみにしていますね。

 

ハナコ

 

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とっくにやってるよ

春をウツウツと過ごす私とちがい、ジミニーさんもハンバートさんも、花粉にはあまり苦しめられていません。

そのため、私がやっと霧の晴れた頭で元気が出たと騒ぎはじめた頃には、2人ともすっかり初夏モードで楽しくやっていることも。

ハンバートさんにいたっては、いくらなんでも札幌はまだ寒いだろうと思っていたのに、公園のベンチで昼間っからちゃっかり飲んでいたということもよくあります。

出遅れたくせに浮かれながら、私も楽しそうにしているみんなの輪の中に加わります。

離れているけど。

一緒に過ごすことはできないけれど。

それでも大気に満ちるエネルギーは平等に、私にも大切な友人にも降りそそいでくれるはずだから。

 

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