鶯の声うるわしき清明に~4月半ば、友人に送る手紙~

朝、鶯(うぐいす)の美しい声が聞こえるようになりました。

この時期はまだお手本になる親鳥でしょうか。

完成された鳴き声が、1日のはじまりを祝福しています。

ちょうどこの時期は二十四節気の「清明」にあたります。

 

 

4月も半ばになれば、気温が急激に下がることも少なく、春もやっと腰をおちつけたよう。

忙しい友人たちは、月始めの忙しさに疲れを感じていないでしょうか。

ご機嫌伺いに、春の手紙を届けます。

 

鶯がいろどる春の朝

ジミニーさん

朝晩の冷えこみもゆるやかになりました。

日中は汗ばむこともあるほど。

すっかり春になりましたが、いかがお過ごしですか?

3月なかばからの忙しさに加え、気温差もあったので、体調をくずされていないか気になっていました。

特に今年は、めったに病気をすることのないジミニーさんがかなりひどい風邪を引いていたので、順調に回復されていればいいなと思っています。

私のほうは子どもたちにふり回された春休みが終わり、待望の新学期が始まりました。

昼食のしたくから解放され、日々、ありがたい給食に感謝しつつ、子どもたちの新学期を見守っています。

10ae6ff71ee8c4e2b75c0738bb0e6ff4_s

特に今年はのどがが一年生。

内弁慶でいざという場面に弱い子なので、大丈夫かと心配しましたが、今のところ大きな問題もなく通学しています。

思ったとおり朝は緊張した顔をしていることもありますが、本人以外の家族はすっかり小学校のペースには慣れっこ。

必要以上の気づかいがないのが、かえって気楽なのかもしれません。

なんとか自分の中で気持ちをコントロールし、出かける時間をむかえています。

とはいっても、これまでは日中の生活をともにすることがなかった、長女のほのかも同じ生活ペース。

通学も下校もいっしょなので、心配しすぎるのは過保護になりそうです。

いずれ親のもとを巣立っていくときのため、兄弟の力もかりながら、少しずつでも自分の力でなんとかすることを覚えてほしいなと思っています。

こんなふうに私はのんきに、鶯の声にうっとりしながら、子どもたちを毎朝途中まで見送るのが日課になりました。

もうすぐひなの下手なさえずりが聞こえてくるはずです。

親鳥は最初何度もお手本をくりかえし、回数を減らしながら、やがて鳴かなくなります。

夏をむかえる頃には、一人前になったひながきれいな声を聞かせてくれるでしょう。

ひとまず夏まで。

私もじっくりつき合おうと思います。

年度始めの忙しさは落ちついたとしても、ジミニーさんはつねに多忙な身。

どこかできこえるうぐいすの声に耳をかたむけながら、たまにはひと息入れてくださいね。

またお手紙書きます。

 

ハナコ

 

 

スポンサーリンク



 

鶯の声が聴こえる?

北海道に鶯はいないと知ったのは、去年のこと。

洗濯物を干しながらハンバートさんと電話で話していたら、とつぜん彼女が「あっ、ホケキョって聞こえた!」と大きな声をだしました。

北海道にはいないと主張する彼女をうたがい、調べてみたら鶯は本州に生息するということを知りました。

以来、鶯が鳴いていたら、ハンバートさんに聞こえるよう、庭に出て話をしたりしています。

5e32cae8487d660228c2d7846f9c2b4d_s

ハンバートさん

今年も鶯の季節がやってきました。

気温が高くなりかけたころから、親子で一生懸命練習しています。

早くあなたにも聴かせてあげたい。

去年とても驚いていたから。

感動した映画や、おもしろいマンガ。

あなたとはおしゃべりの中でたくさんの大切なものを共有したけれど、鶯も仲間にいれました。

こんな文明の発達した時代に、北海道とはいえ国内でそんな大きなちがいがあるなんて。

そう考えると、なかなか会えないハンバートさんとの距離を感じてさびしくなっていたのですが、街中でクマに遭遇したという話を聞いて、遠くてよかったと思いました。

春は動物たちが冬眠からめざめる季節。

五感をとぎすませ、自然の変化をたくさん感じていましょうね。

くだんの鶯は、ひたすら練習の日々。

真似とは、こんなにも成長を早めるものなのかと感心しています。

私もあなたも志した道で、誰かの真似をしてみたり、自分らしさについて考えたりしながら、進んでいけるといいですね。

まだまだ北国は冷えこみもきついでしょう。

くれぐれも体を大切に。

またお手紙書きます。

 

ハナコ

 

スポンサーリンク



 

ホーホケキョ ケキョケキョ…

まだ寒さの残る時期にひびきわたる親鳥の声に比べ、ひなの歌声はとても情けないものです。

「あんた、そんなので一人前になれると思ってるの!」と、私が親なら言ってしまう。

それでも親鳥は、ひたすら「あのフレーズ」をくり返します。

ひな鳥が疲れて鳴かなくなっても、太陽が真上をすぎるまで、おだやかに鳴いています。

もどかしくないのか。

不安にならないのか。

今年は次女が小学校に入学することもあり、いつもより気になったのかもしれません。

それでも毎年かならずひな鳥たちは、夏までに立派に鳴けるようになる。

私も待てないと、ひなは立派にならないね。

小言はやめよう。

待つことを覚えよう。

私も親鳥の真似をして、夏までに成長するつもりです。

 

スポンサーリンク



 

コメントを残す

サブコンテンツ

はじめにもどる