8歳を迎える娘に贈る手紙〜いつまでも変わらぬ甘えんぼうに~
自立心の旺盛な長女と違い、次女はとても甘えんぼうです。
しゃべることは小さな頃からませていたくせに、ひとり立ちはしないのです。
それでも、甘えることでエネルギーをチャージしているのなら、つき放したくはない。
そう思っているうちに8歳の誕生日がやってきます。
もしかしたら、全力で甘えてくるのはそろそろおしまいなのかもしれない。
来年も同じことを言ってそうな気もしながら、お祝いの手紙を書きました。
今年も手紙は2通。
8歳の彼女に贈るものと、いつか私のもとから巣立って行く彼女にあてて書いたものです。
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8歳の娘に贈る手紙
のどか
8才のおたんじょう日おめでとう!
だっこするたび、体が大きくなったな、と思います。
朝ごはんもしっかりたべられるようになったし、びょう気も少なくなりました。
のどかも、もう8才だものね。
さいしょは苦手だったさんすうも、まい日いっしょうけんめいべんきょうしたよね。
あきらめずにがんばっているのどかは、とてもすてきでした。
夏休みはどんなことがまっているかな?
いっしょに遊べるのを楽しみにしています。
おかあさんより
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ずっと最後の甘えんぼう
のどか
7歳から8歳の誕生日はあっという間でした。
病気をすることも少なくなって、お世話することも減り、すんなり大きくなったような1年でした。
「抱っこして」と、くっついてきて、満足げに離れていくのは相変わらず。
これまでと変わりません。
7歳の誕生日から、親離れらしい変化がないせいで、あっという間に8歳を迎えてしまったように感じているのかもしれません。
のどかはとても次女らしい気質で、小さいうちから何でも自分でできる子でした。
お風呂に入るのも、髪をかわかすのも、本当に早くから1人でやっていた。
手のかからない、育てやすい子でした。
でも「本当はお世話してほしいんだよ」を、上手に伝えられる子でもありました。
「お母さんとはなれるのはさびしい」
「ねる時は、いっしょにいてね」
「ごはん食べるとこ、見ててね」
あなたがくりだす甘えんぼうワードは、思わずかまいたくなるようなものばかり。
きっと自分なりに、「どんなことなら許されるのか」を、いっしょうけんめい考えたのでしょう。
それなのに私は、ささやかな甘えすら、受け入れないことがよくありました。
「学校だって、楽しいでしょう?」
「おねえちゃんも、いるじゃない」
「片づけがあるからダメよ」
時には本当にかまってあげられないこともあったけれど、本当はできたことばかりです。
でも。
私は、ずっとずっとあなたのそばにいて、守ってあげることができません。
早死にするつもりはないけれど、正しい順番が守られれば、私はあなたより早く、この世にお別れする人間です。
だから、甘えんぼうのあなたが私にだけ寄りかからないように、つらいことがあった時は、血のつながったお姉ちゃんと力を合わせて生きていけるように。
何度もつき放してきました。
それでものどかは甘えてきたけどね。
いつもやってもらえそうなことだけ選んで、上手に、上手にそばにいる。
手放したくはありません。
私だって、うれしいから。
それでも、のどかにはずっと幸せでいてほしから、私はあなたをつき放したり、抱きしめたりしながら、ほどよく、しっかり甘やかしていくつもりです。
急いで大きくならなくていいよ。
これからだってずっと、いつまでも小さいままだと思いながら、しっかり見まもっているからね。
8歳の彼女のリクエスト
ディズニーで美女と野獣のベルに変身したことで、娘は「本が好き」な自分に自信を持っているようです。
だから?
誕生日には本がほしいとリクエスト。
今はこの本に、夢中なのだそうです。
これまでに「誕生日プレゼントにしてほしい」と、いろんな人にほしいものを前借りしていましたが。
「誕生日プレゼント、もうあげたよね?」と聞いたら、「へへへ」と笑っていました。
さすが、ちゃっかりしています。
8歳おめでとう。
家族とたくさんの本にかこまれて、どうかこのまま甘い夢がつづきますように。
いつまでもあなたが、元気で幸せな、甘えんぼうでいられますように。
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