ハンバートさんて、こんな人
ハナコの友人、ハンバートさんのお話です。
ハンバートさんはハナコの2歳年下の女の、北海道に住むバンドマンです。
人生を捧げたロックンロールのために、毎日を生きています。
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出会ったころは、スカしたやつ
ハンバートさんとの出会いは数年前。
ハナコが深夜のパトロールを日課としていた頃でした。
時おり見かける独特の風貌が記憶に残り、あいさつをするようになりました。
初めて声をかけたのはハロウィンの頃。
一匹狼風のいでたちに合わない、ハロウィンのパンプキンが頭に。
「今日はどうしたんですか?」と思わず話しかけたのがきっかけです。
話をするようになっても、常に一定の距離を置いて話す礼儀正しい人でした。
その分、縮まらない距離に残念な気持ちもしていました。
深夜交わすひと言ふた言は、コンビニの肉まんのようにハナコの心を温めてくれたので、もっと話せたらいいのにと、ずっと思っていました。
距離は一気に半分に
そんなハンバートさんとの距離が、ぐっと縮まる出来事があったのは、仕事の都合でしばらく北海道を離れることになった時。
いつも近くにいた仲間と離れ、それまで以上に深夜に時間ができたハンバートさん。
交換し始めたメールの中で、たくさんの話をするようになりました。
変わらないらしさにハマる日々
独特なのは風貌にとどまらず、ハンバートさんは手紙の雰囲気もまた、独特の個性にあふれていました。
つねに会話はねじれの位置で進行し、迷路の中の壁一枚へだてたところで、とんちんかんなまま進みました。
それは深夜に食べるお菓子のような、必要ないのにやめられない、クセになる感覚でした。
ハンバートさんからのメールを受け取った後は、ずっと返事の内容を考えていました。
ハンバートさんに、「やるな。」と思わせたくてワクワクしました。
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それからずっと今でも
ハンバートさんは北海道に戻り、いつもの生活に戻りました。
でも縮まった距離はそのままに、愉快でとんちんかんなおしゃべりは今でも続いています。
やることはいつも突拍子がなく、ハナコは度肝を抜かれてばかり。
失敗しても懲りなくて、「仕方ないこと!」って笑ってるだけ。
何もなくても楽しそうで、何をやってもマイペース。
それなのに寂しがりやで、急にかまってもらいたがることもあります。
ハンバートさんは、そんな気ままな人です。
ハンバートさんから学んだこと
普段ハナコはストレートに、自分の気持ちを誰かにぶつけたりはしません。
それでもあまりにも無防備に気持ちをさらけ出すハンバートさんには、思ったままのことが話せます。
ハンバートさんは無防備な人ですが、それを支えるのは驚くほどの対人関係の強さ。
さらけ出すことでつながることを、ハナコに教えてくれた人でもあります。
くだらない話ばかりしておちょくったり、本気でケンカをすることもありますが、「バカなやつ!」と言いながら、ハンバートさんとはいつも笑っています。
時には落ち込むハナコに、「気にしなさんな!」と最高に無責任な言葉をかけて、公園でひなたぼっこしている、そんなステキな人です。
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