霜降の夜に送る、北国の友人への手紙~足元に気をつけて~
ようやく秋がやって来ました。
朝晩はずいぶん冷えるようになってきたな、なんて思っていたのですが、札幌はもう冬の気温なんだとか。
天気予報を見ると、雪マークがついている日すらあります。
「寒い。」というメッセージは、朝の通勤時間のあいさつがわりかと思っていたのですが、本当に寒いみたいです。
北国がこんなに冷え込んでいるなんて。
知らなくてごめんね。
帰り、気をつけてね。
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冬の知らせに驚きました~短いメッセージ~
ハンバートさん
札幌はもう、こんなに寒くなっているんですね。
ニュースで聞いた冬の知らせに驚きました。
秋雨のあと、寒波が来てはいないかしら?
帰り道に路面が凍っていたら、足元にはくれぐれも注意して下さいね。
無事におうちに着きますように。
ハナコ
帰り道は気をつけて
ハンバートさん
北海道に初雪のニュースを聞きました。
例年より早いとは言え、北国はもう、そんなに冷え込んでいるのかと驚いています。
「今朝も寒いよ。」と、通勤しながらくれるメッセージが、雪のことなんて思いもしませんでした。
わかってあげられなくて、ごめんね。
冬支度は間に合いましたか?
毎年何度も凍った道ですべったと聞くので、今年もケガのないように、気をつけて下さい。
こちらは夏が長引き、秋雨が続き、いつまでもさわやかな秋に恵まれずにいました。
「秋晴れ」という言葉が使えるようになったのは、ようやく今週に入ってからです。
金木犀や皇帝ダリア、やっと秋の花が楽しめると思っていた時期だったので、北国の季節に、気がつけずにいました。
札幌はもう色を失いつつあるのかと、沈むような気がするけれど、ひと足先に暖かい部屋で、ゆっくり体を休めて欲しいなと思っています。
こちらはまだ、暖房を入れるには早くて、かと言ってひんやりとした空気は、じわじわと体を冷やします。
ストーブの柔らかい熱や、やかんから出る湯気が恋しくて。
ハンバートさんはもう、あの世界にいるのかなと思うと、少しうらやましくもあるのです。
冬が来ますね。
北国の冬は寒くて長くて、あまりの気候の違いに、どこか遠い遠いところにいるような気すらします。
それでもまた、いつものように、まるで近くにいるようなおしゃべりができることを楽しみにしています。
足元にも、体にも気をつけて。
また手紙を書きますね。
ハナコ
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距離よりも季節は遠く
瀬戸内に住む私と、ハンバートさんの季節は冬に1番離れます。
雪は多くても年に2,3回。
冬とは言っても温暖な地域と、札幌の気候はまるで外国のように違います。
これから春まで、ハンバートさんがたびたび送ってくれる街の様子はとにかく雪。
とけたと思ったら、ぐしょぐしょの道路。
長く、長く、寒い季節が、すでに到来しているのです。
「大変だね。」の言葉では伝わらない。
「気をつけてね。」でさえ、どこか他人事のように私自身が感じてしまう時は、何度もメッセージを送ることにしています。
届くたびに少しでも暖かい気持ちになれるように、たとえ同じ言葉でも。
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