20年間のお疲れさま。~成人式のお祝いに、ご両親へ送る手紙~

お正月とはひと味ちがった晴れ着の集団。

帰省した新成人が出席できるようにと、年明けまもなく成人式を行う地域もあるとか。

重なるお祝い事はめでたいのか、大仕事なのか。

 

 

成人の実感を持てないない息子さんや娘さんのために、親御さんは昨年から晴れ着や写真、この日の準備に追われたことでしょう。

当日は送りだすのが精一杯、20年間の思い出をふりかえる余力もないかもしれません。

それでも、積みかさねた日々の重みは、誰よりも感じているご両親に、お祝いとねぎらいの手紙を書きました。

親としては私の先輩にあたる人たち。

敬意と決意をこめました。

 

※成人式を迎えた人からご両親へ贈る手紙はこちらから
成人式の日に、両親に贈る感謝の手紙~20年ぶんのありがとう~

※成人式を迎えた若い知人へのお祝いはこちらで紹介しています。
成人式をむかえる君に~二十歳のあなたに贈るお祝いの手紙~

 

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あの子の二十歳のお祝いに

サヨさん

イチカちゃんの成人、おめでとうございます。

20年の長い歳月、ご主人と手を取りあい、時には1人で戦いながら、この日を迎えられたことと思います。

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子育てはまだこれからの私には、想像もできないような困難も乗り越えてこられたのでしょう。

いつも背中を追いかけてきたサヨさんの、目の前に広がる景色はどんなだろうと考えずにはいられません。

私の小さな悩みの数々を、いつもおおらかな笑顔で包んでくれるサヨさん。

たくさんの優しい言葉には、どんな時でも全てを受けとめて進んできたに違いない強さを感じています。

まだ母親になって10年にも満たない私でさえ、これまでの道のりは自分という人間全てをくつがえされるようなことの連続でした。

幼いわが子は何を考えているのかわからず、自分を試されているような日々。

やっと自分のことができるようになったと思ったら、今度は謎の人間形成。

いったいこの子は誰の子なんだと頭を抱えることばかりです。

おそらくこれから二十歳までの道のりは、さらに深い森を進むことになるのでしょう。

怖がってばかりの私に、「でも喜びも大きくなるんだよ。」と、とびきりの笑顔で教えてくれたサヨさんは、森の出口を見つけたのでしょうか。

自分のことを思い出すと、二十歳なんてまだまだ子どもなのに、自分だけは一人前であるかのような気分でいました。

だから偉大なる母であるサヨさんから見たら、イチカちゃんは幼いころと変わらないのかもしれません。

それでも、会うたびに大人びていく表情を見ていると、いとおしいようなまぶしいような、たまらない気持ちになるのです。

このまま時間がとまればいいのになんて、おばあちゃんみたい。

それでも赤ちゃんのころから成長を見守ってきた近所のおばさんとして、心からのおめでとうを贈ります。

サヨさんも20年間、本当にお疲れさまでした。

とは言っても、お母さんの仕事はまだまだこれからですね。

これからのがんばりのためにも、いつまでも健康でいて下さい。

また成人式の写真を見せて下さいね。

お会いしてたくさんおしゃべりができるのを楽しみにしています。

 

青山ハナコ

 

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身近にある、お母さんたちの背中

ハナコにはまだ、自分の子どもが二十歳になるという想像より、自分が二十歳だったころの記憶が鮮明です。

これから子育てにおいて押しよせるであろう大波小波にも、まだ覚悟ができていません。

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だからお疲れさまなんて、おこがましい。

けれど子育てには、楽なやり方も正解もゴールも、どこにもないことをこれまでのささやかな経験から学びました。

だから20年の歳月を積み重ねることが、どれだけ偉大なことであるかはわかるような気がするのです。

私は先輩ママから、笑顔でいることや守り続けることの大切さをたくさん教えてもらいました。

「そこまでしなくちゃいけないの!?」と腰がひけてしまうこともたびたびあります。

けれど子どもたちのキラキラした表情を見ていたら、かけた思いは必ず子どもの中に残ると知りました。

いつか迎えるその日に笑っていられるように、私も気持ちを新たにがんばろうと思います。

11日は、晴れるといいなぁ。

 

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