三寒四温をくりかえし~春分の日に書く友人への手紙~
本格的にあたたかな日がふえてきました。
いよいよ春かと期待しては、ぶりかえす寒さにコートをはおった日々もそろそろ終わりです。
背中にかかる重さがなくなると、なんだか気持ちもかるくなりました。
年度末で忙しくなりそうだと言っていた友人も、そろそろ落ちついてきた頃かもしれません。
春のごきげん伺いに、手紙を書きました。
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桜のつぼみもふくらんで
三寒四温をくりかえし、さくらのつぼみももうあと一歩のところまでふくらんできました。
ポカポカ陽気に期待しては冬に逆もどりした日々も、そろそろ終わりそうな気配です。
大詰めだと話していた年度末のお仕事は、無事に終わりそうですか?
私はうっかりかかってしまったインフルエンザのダメージからもやっと立ちなおり、病気も寒さも、全部ぬぎすててしまうつもりでいます。
それくらい、最近のあたたかさは本物の気がして。
すっかりうかれた気分でいるのですが、関東でも春のおとずれは感じられますか?
桜の開花予想図を見ながら、今年もジミニーさんと同じくらいのタイミングで桜が見れるだろうかと楽しみにしています。
花冷えの言葉どおり、桜の時期はまだ空気がつめたくて、私はあまり宴会のお花見が好きではありません。
そんな話を以前ジミニーさんとしたとき、ジミニーさんもお酒もアウトドアも、大勢でさわぐのも好きじゃないからお花見はあんまり、と聞いてなんだかホッとしたことを覚えています。
今年もジミニーさんは静かに桜をながめているかしら。
以前、通勤途中の桜がきれいだったと、写真を見せてくれたこと、ジミニーさんは覚えていますか?
お屋敷の多い住宅街に、見事な桜が咲いていて、圧倒された瞬間、一緒にながめているような気持ちになれました。
2人で空一面にひろがる桜を見上げて、きれいですねって笑えたみたいで。
一緒にお茶でもとおでかけできなくても、私には大好きなジミニーさんと同じ桜をながめた大切な季節です。
今年もステキな景色に出会えたら、写真を送りますね。
これからやってくる色彩ゆたかな季節の話を、またジミニーさんとたくさんできたらいいなと思っています。
きっと大詰めを迎えたお仕事でずっと忙しくされていたと思うので、お疲れがでませんように。
楽しい春をおすごしくださいね。
ハナコ
桜の季節はまだ遠く
北国に住む友人にとって、桜の季節はまだ先。
開花はゴールデンウィークのころなのだそうです。
だから三寒四温ではなく、ようやく雪どけがはじまったくらいの春なのですが、それでもこれまでとは違う季節のおとずれを電話口から感じます。
そんな彼女が書いたものを眺めていたら、北国にはこんなふうに春がやってくるのだと、感じられた文章がありました。
日差しが積雪をなでる音に、風が伴奏をつけてくれた土曜日。
春に宛てたメッセージが、ようやく手元に届いたようです。
~ハンバート~
ゆっくりではあっても、春は確実にみんなのところへやって来ています。
日々あなたの通勤をなやませていた雪は、とけてきましたか?
いつもなら、3月のなかばくらいにはとけてくるよと話していたから、そろそろ歩きやすくなっているかしら。
毎年なんどか凍った路面ですべっては、あざができたと嘆いているので、今年はもうそんなことがなければいいけど。
こちらでは、寒空にけなげに咲いていた梅はずいぶん散って、いよいよ桜も咲こうかという気温。
あたたかさと寒さをくり返していた気候も、一気に春めいてきています。
ひと足先にコートをぬいで、あなたが早く追いついてこないかなって待っていますね。
お花見は一緒にできなくても、団子は一緒に食べましょう。
花見酒のほうがいいですか?
満たされたおなかにほろ酔い気分で、桜や雪の話をしましょうね。
ゴールデンウィークのころには、暑い暑いところがっている私に、涼しい顔したあなたは桜が見ごろだなんて言うんでしょう。
ちぐはぐな会話でも、あなたとむかえる新しい季節はとても楽しみです。
厳しい冬のさいごに、油断してケガしないように気をつけてね。
このあたたかい風が、早くそちらにも届きますように。
手紙と一緒に送ります。
ハナコ
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お花見みたいな手紙
こんなに気持ちが通じあった友達でも、残念ながら大人になった今、彼女たちと気軽に出かけることはできません。
住む場所や仕事、家庭環境までちがう私たちは、独身の女友達のようなおつきあいはできません。
それでも、あたらしい季節のおとずれは一緒に味わいたい。
そんな気持ちで手紙を書きました。
日々忙しく、そしてそれぞれ大切なもののために戦う大切な友人が、幸せな気持ちで春をむかえられますように。
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