寒波予報の霜降に、友人に送る暖かな手紙〜10月27日〜
週明け、気温が一気に下がり、外気温は5度を指しています。
ストーブに入れる灯油は買ってあったか、冬布団はどこだと、急に慌ただしくなりました。
おでんはまだ暑いよねと、週末の買い出しでは大根を保留にしたばかり。
アタフタと冬支度を始めました。
そういえば関東はどうかしら。
もうちょっと余裕を持って手紙を書きたかったなと思いながら、急だからこそ気遣いたい、そんな気持ちで便箋に向かいました。
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急に気温の変わるこんな時期には、ハガキが書きやすそうです。
思い立った時すぐに気持ちを伝えられるから。
限られたスペースでまとめる言葉も、上手に書けるようになれたらいいなと思います。
不思議と寒波は暦通りに
まだまだ暑いと油断していたら、寒さは暦通りに訪れました。
時は霜降、いよいよ冬も間近ですね。
朝の布団が日に日に重たく感じられます。
もうこたつ出したんですかって笑っていたジミニーさんも、さすがにそろそろ考えているかしら?
私は今日はスイッチを入れてしまおうか、なんとか明日まではガマンしようかと、そんなことばかり考えています。
子供の頃、私は冬が嫌いでした。
いつも手足が冷たくて、刺さるような風に耳が痛くなったから。
夜も布団が自分の体温で暖まるまで、なかなか眠れませんでした。
けれど大人になった今、冬は引きこもりを堪能できる大好きな季節になりました。
まず何より、冬を好きにさせてくれたのは灯油ストーブ。
火をつけた時と消す時のにおいが嫌だからと、両親が毛嫌いして我が家にはなかった灯油ストーブが、あんなに暖かいものだとは知りませんでした。
そしてそのストーブが私の冬にもたらしてくれたものの素晴らしさは、一通の手紙では語りつくせないほどです。
ストーブの上に乗せたケトルから出るやわらかな蒸気、お鍋から立ちのぼるスープの香り。
豆がふっくらと柔らかくなり、根菜にじんわり火が通ると、寒さはもう、外の世界の話。
夜になったら湯たんぽを満タンにして、ひんやりとした寝室のベッドに忍ばせます。
洗濯物を片づけて、食器を全部洗い終わったら、ごほうびに待っていてくれるあたたかな寝床。
冬っていいなぁと思いながら一日を終える幸せは、他のどの季節にもないものです。
日差しの弱さはどうしても心細く、朝のキッチンは冷えるけど。
お鍋のそばが暖かくてついスープを作り過ぎたなんて、明日の私にも幸せのおすそわけがあるのは冬だけ。
ジミニーさんの冬の楽しみは何ですか?
外は木枯らしが冷たくても、私たちの好きなおうち、たくさん楽しみましょうね。
素敵な過ごし方を見つけたら、また手紙を書きます。
寒さはそっと保留にして、元気でお過ごし下さい。
ハナコ
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心を温めてくれるもの
重たい空の色や、彩りの減った風景に、気持ちにも寒さを感じる季節になりました。
そんな時、ポストに届いた手紙で温かい気持ちになってもらえたら、そんな願いを込めて手紙を温かなもので埋め尽くしました。
ハナコの生活にはあってジミニーさんにはないものも、たくさんあるかもしれません。
けどそれをイメージするだけで、ふっと凍えた体から力が抜けたら、ハナコの手紙には価値があると思っています。
たとえばシチューのCMみたいに。
外は吹雪じゃないし、家はログハウスじゃないし、暖炉なんてものもない。
ここは北海道じゃないし、ミルクもスーパーで買ってる。
それでも、なぜか「あ~冬だねぇ。」なんてほっこりさせる力があのCMにはあります。
自分もそこにいるような、共有感。
今回の手紙でハナコが目指したものはそんな場所です。
ストーブへの給油はなかなかの重労働だし、火の元には気を遣うし、いいことばかりでもありません。
でも手紙なら、いいとこ取りでいいんです。
紙に書いた言葉だけで誰かを温めることができるなんて、それはたった1人の大切な人のために書いた、手紙だけが持つ力です。
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