やっとあなたに会えますね~弥生にかわした約束の手紙~
ハンバートさんと会えることになりそうです。
彼女とは、かれこれ一年ぶり。
電話やメッセージのやりとりはあるものの、食事をしたり、顔を見ながら話ができるのは久しぶりです。
ふだんから遠慮のない仲なので、会っても話の内容が特別に濃くなることはないのですが、それでも。
体温の感じられる距離はやっぱりいいなと思うのです。
仕事やプライベート、それぞれに抱えるもののある立場。
予定変更は覚悟しつつも、会える約束ができたことがうれしい。
そんな気持ちを伝えます。
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約束の日まであと一週間
あれから1年。
あなたとは春先にバイオリズムが合うのでしょうか。
また会えることになりそうでワクワクしています。
仕事はちゃんと片づくのかしら。
寝坊して飛行機に乗り遅れたりしないかしら。
あなたのことばかり心配していたけど、私にもクリアするべきハードルがありそうです。
子どもたちの体調や、自分のこと。
うまく会えればいいけど。
考えているとちょっと不安になりました。
とても楽しみで、会えないなんていやだなと思っているから。
「飛行機ちゃんと予約したの?」
「時間通りに飛ぶのかなぁ。」
「子どもが風邪ひいちゃったらごめんね。」
自分ではりめぐらせた心配と不安の糸にからまっていました。
そんな時でもあなたはひと言、「考えたって仕方ないよ。」
一番の不安要素であるあなたが何言ってんだ、と思ったものの、ふっ切れた気分になりました。
とは言っても、本当に私が行けなくなったら、あなたはずっと「ハナコが来ないからさぁ…」とネタにするでしょうけれど。
それもありか、とニヤニヤしながら考えていました。
まだ会っていないのに。
なんで笑ってるんだろう。
あなたの言いそうなことや、やりそうなことを考えているだけで笑いがこみあげて来ました。
そう多分、去年だって都合がつくとかつかないとか。
全然会える気がしなかったのに会えたのは、こうして笑って約束の日を迎えたからかもしれないな、と思います。
あの時も、私は時間のことやあなたのだらしなさを、オロオロと心配ばかりしていました。
「そっち行くから会おうよ。」なんてのっけから軽いあなたの誘いが、実現するとは思えなかった。
それでも会える日のことを楽しみにしながら、
「ハンバートさんのことだから、そもそも飛行機に間にあう気がしない。」とか。
「直前になって酔いつぶれてそう。」とか。
さんざん茶化して笑いながら、最後はとっても気持ちが軽くなって、「じゃあとりあえず、その日に近くに行ってるよ。」と約束をしました。
あの日も、ちゃんと会えたものね。
今回も適当に約束しときましょう。
方向オンチのあなたはきっと、空港のゲートを出るなりさまようはずです。
だから脱走した動物を捕まえるみたいに、私が到着ロビーで捕獲してあげる。
「そこまでしなくたって迷わないよ!」って怒るだろうな。
ニヤニヤしながら待ってます。
きっと出てきた瞬間、どこへ行けばいいのかわからないって顔してるだろうから。
元気でおいでね。
いつもの憎まれ口を、迎えうつ準備をしておきます。
覚悟しといて。
ハナコ
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約束のむずかしさと重さ
子どもができて以来、確実な約束ができなくなりました。
楽しみにしていたお出かけやランチの約束。
予約して計画を立てていた旅行。
時には親戚の結婚式まで。
子どもの病気や急な変更で、何度もキャンセルしました。
子どもが悪いわけではない。
けれど度かさなるがっかりに、約束が果たせる気がしなくなりました。
子どもを持つ友人との約束なら、何かあってもお互いさまで済みます。
でも相手がそうでない場合。
昔からの友人や、子どもつながりではない知人。
そんな人との約束を反故にする苦しさに疲れ、楽しいことに期待することができなくなっていました。
だからいつもみたいに心配して、不安になった。
けどハンバートさんの気ままな態度を見ていると、「ダメならその時考えよう。」と、重たい荷物をおろすことができました。
会えることを楽しみに、出かけるつもりです。
そしてどんなことがあっても、楽しみでフワフワゆれた気持ちを、全部手紙にしてハンバートさんに届けようと思います。
もうすぐ約束の日。
晴れたらいいな、と思っています。
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再会のつづき
ハンバートさんとの再会のお話のつづきも書きました。
再会に向けて、彼女からの宿題。
1年ぶりでも変わらない友達。
それでこそあなただ、とも言える。
ハンバートさんがくれた、時期はずれの誕生日プレゼント。
意外なチョイスに、こめられた思いを感じます。
あなたが私にくれたもの~友人からのプレゼントへのお礼の手紙~
ぜんぶ楽しかったよ、ありがとう。